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家づくりコラム

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老後に最適な間取りとは?住宅の条件、価格、平屋のメリット・デメリット、事例を紹介!

老後も快適に暮らす戸建て住宅にするには、将来を見据えた間取りの工夫が重要です。日々の動きやすさや家事のしやすさ、安心して過ごせる設計など、家づくりの準備段階でできることがあります。

この記事では、老後に配慮した家づくりのポイントや、平屋との比較、コストの考え方まで解説します。これから家を建てる方は、ぜひ参考にしてください。

老後に適した住宅の条件とは?

老後の暮らしを快適に過ごすには、住まいの工夫が欠かせません。年齢の変化に合わせて、安全で暮らしやすい住宅を選ぶことが大切です。以下では、老後に適した住宅の条件を紹介します。

生活・家事動線の良い間取り

老後も暮らしやすい住宅にするためには、生活や家事の動線が良い間取りが大切です。年齢を重ねると体力が少しずつ低下し、日常の移動が負担になりやすくなるからです。

洗濯機から干す場所までのレイアウトが遠いと、何度も重い洗濯物を運ぶのは大変になりますし、階段の上り下りが多いと転倒のリスクも高まります。こうした負担を減らすには、部屋と部屋の繋がりがわかりやすく、移動の距離が短くなるよう工夫された間取りが必要です。

生活の中心となるキッチンやリビング、トイレ、浴室などができるだけワンフロアにまとまっていると、日々の暮らしが楽になります。

バリアフリーな住宅

老後に適した住宅として、バリアフリーの工夫は欠かせません。年をとると足腰が弱くなり、ちょっとした段差でもつまずいたり転んだりする危険が高くなるからです。

こうしたリスクを減らすには、段差をなくした床や広い通路やしっかりした手すりなど、安心して動けるバリアフリーな内装の工夫が必要です。

メンテナンスしやすい構造

老後に適した住宅では、メンテナンスしやすい構造が重要です。高齢になると高い場所に手が届きにくくなったり、重いものを持って移動するのが大変になったりするからです。

外壁の塗り替えや屋根の修理など、手間や費用がかかる場所が多いと、年を重ねるごとに管理が難しくなります。また、掃除のしにくい間取りや、すき間が多くてホコリがたまりやすい家では、清潔に保つのも一苦労です。

無理なく家をきれいを保てる構造であれば、老後の暮らしもより快適で安心になります。

寝室・水回りの配置バランス

老後に適した住宅では、寝室と水回りの配置バランスが大切です。夜中にトイレへ行く回数が増えるなど、年齢とともに生活リズムが変化し、動線が長いと体に負担がかかるからです。

寝室からトイレや洗面所までが遠かったり、途中に段差があったりすると、夜間の移動が危険になりやすく、転倒のリスクも高まります。

無理なく移動できる配置であれば、夜でもストレスなく過ごせるため、日常生活の安心感が大きく変わります。

価格比較とコストの考え方

老後の家を考える際、「平屋がいいのか、それとも二階建てがいいのか」と迷う方は多いでしょう。それぞれに良さがありますが、建てるときの費用や、住んでからかかるコストには違いがあります。

以下では、平屋と二階建ての価格の違いや、コストを抑えるポイントを説明します。

平屋と二階建て、それぞれの価格比較

まず、坪単価は平屋の方が二階建てよりも高くなる傾向があります。これは基礎や屋根の面積が広くなることも、平屋の建築コストが上がりやすい要因です。

次の表は、それぞれの特徴を比較したものです。

最終的には、土地代や住む地域、建物の仕様などによってコストは変動します。価格面だけでなく、生活スタイルや老後の快適さも踏まえ、総合的に検討することが重要です。

コストを抑えるポイント

平屋住宅のコストを抑えるためには、設計や仕様の工夫が重要です。以下の表に、それぞれのポイントと効果をまとめました。

こだわり過ぎて複雑な外観や特注設備ばかりにすると、知らぬ間にコストが膨らむこともあります。だからこそ、こだわる部分と抑える部分のメリハリをつけることが大切です。

老後の暮らしに人気!「平屋」のメリット・デメリットとは

平屋は老後の住まいとして、高い人気があります。しかし、移動が楽で暮らしやすい反面、注意すべき点もあります。以下では、平屋のメリットとデメリットを紹介します。

メリット

階段がなくバリアフリー

老後の暮らしに平屋住宅を選ぶメリットの一つは、階段がなくワンフロアで生活が完結する点です。移動がしやすく体への負担を軽減できるため、高齢になっても安心して暮らし続けられます。

加齢とともに足腰が弱くなると、階段の昇り降りが大きな負担となり、転倒のリスクも高まりますが、平屋であればそうした不安がありません。また、生活スペースがすべて1階にまとまっていることで、家事動線も短くなり、掃除や洗濯などの日々の作業も効率的にこなせます。

コミュニケーションがとりやすい

家族とのコミュニケーションを取りやすいこともメリットです。

上下の階に分かれて生活していると、どうしてもすれ違いや会話の減少が起こりやすくなります。しかし、平屋であれば移動の途中に声をかけたり、様子を見たりすることができます。

広々としたワンフロアの間取りが実現可能

広々としたワンフロアの間取りを実現しやすいことも、平屋のメリットです。

例えば、リビング・ダイニング・キッチンをひとつの大きな空間にまとめることで、仕切りがなく見通しの良い開放的な空間が生まれます。これにより、家族が自然と集まりやすくなり、同じ空間でそれぞれがくつろいだり会話を楽しんだりしながら、ゆったりとした時間を共有できます。

デメリット

建築費用がやや高め

平屋のデメリットは、建築費用がやや高めになりやすいことです。同じ床面積を確保するためには広い土地が必要になり、さらに基礎工事や屋根の面積も増えるため、費用がかさみます。

二階建てであれば上下に空間を分けることで土地を有効活用できますが、平屋では当然ながら全ての部屋を1階に収める必要があるため、敷地も広くなりがちです。

また、屋根が大きくなることも、建築コストを押し上げる要因となります。そのため、平屋を建てる際には、土地の広さと建築予算のバランスを考えることが重要です。

土地面積の確保が必要

平屋を建てる際、ある程度の土地面積の確保が必要な点も、要注意です。

リビングや寝室、水まわりなどをゆとりある広さで配置しようとすると、都市部では十分な土地を確保するのが難しくなり、結果として希望通りの間取りにできないこともあります。また、土地代が高い地域では費用の負担も大きくなりがちです。

そのため、平屋を選ぶ際には、建物だけでなく敷地条件にも注意しながら計画を立てることが大切です。

プライバシーや防犯面の懸念点

平屋のデメリットは、プライバシーや防犯面での不安が生じやすいことです。外からの視線が入りやすく、窓や出入口も地面に近くなることで侵入のリスクが高くなります。

そのため、カーテンや目隠しフェンス、防犯ガラスの設置など、外からの視線や侵入を防ぐ工夫が必要です。

日当たりや風通しに注意が必要

日当たりや風通しにも注意が必要です。建物の形や周囲の環境によっては、光や風が届きにくい空間ができるからです。

例えば、建物の奥まった位置にある部屋では、窓を設けても十分な採光が得られず、昼間でも暗く感じることがあります。また、風の通り道が確保されていないと、空気がこもって湿気や熱がたまりやすくなります。

こうした問題を解決するには、平屋ならではの特性を理解し、間取りを計画することが大切です。

注文住宅の施工事例と間取り

ここまで、老後の間取りとして平屋をメインに解説しましたが、平屋だけでなく、2階建てでも快適に過ごせる工夫は可能です。ここでは、ステーツが施工した、老後も安心して暮らせる2階建て住宅の事例を紹介します。

事例01

面積:36.49坪
家族構成:夫婦+子供2人

この施工事例では、和モダンな雰囲気の4LDKの間取りに6帖の大壁和室を取り入れ、将来の寝室として使えるように工夫されています。

体力的に2階へ行くのが辛くなっても、1階の和室が寝室になれば移動も楽です。リビングと繋がることで家族とコミュニケーションも自然に生まれ、快適な暮らしが続けられます。今の生活を大切にしながら、将来の暮らしも見据えたやさしい住まいです。

事例02

面積:37.82坪
家族構成:夫婦+子供2人

1階に趣味(ピアノ部屋)をつくり、将来は寝室として使えるようにした事例です。年をとってから階段を使わずに生活できます。

部屋数が多いので、子供が結婚した後、半二世帯住宅としても暮らせます。

LDKは家族が集まりやすい間取り。程良い距離感で快適に暮らせる、あたたかな住まいです。

事例03

面積:29.96坪
家族構成:夫婦+子供2人

こちらは、1階でずっと寛げそうな間取りが特徴的な事例です。子供が小さいうちは、家族全員で1階に寝室を設けて一緒に寝ることができ、生活が1階で完結します。子供が成長して巣立った後も、そのまま1階の寝室を使い続けられる間取りです。

リビングと寝室、水回りがすべて1階に揃っているので、移動も少なく快適。年を取っても安心して暮らせる、家族みんなにやさしい住まいです。

まとめ

老後の間取りを考える際は、今の快適さだけでなく、将来の体の変化や家族構成の変化にも対応することが大切です。動線の工夫や寝室の配置、将来を見据えた部屋の使い方によって、暮らしやすさは変わります。

今回ご紹介した平屋のメリット・デメリットや、実際の施工事例を参考にしながら、自分たちに合った間取りを検討してみてください。

ステーツでは、お客様一人ひとりの暮らしに寄り添った家づくりを提案しています。老後を見据えた住まいのご相談も、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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ステーツ暮らしのアドバイザー
ステーツの専門家が、家づくりにまつわるお役立ち情報や、みなさまの不安・疑問にお応えします。注文住宅に数多く関わらせていただいた住宅プランナーの視点で、実際のステーツの事例とともに、家づくりに関するアドバイスをご紹介します。