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家づくりコラム

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【2023年度版】ZEH(ゼッチ)住宅の種類やメリット、補助金制度について解説

ZEH住宅のイメージ図

省エネに関心が集まる中、ZEH住宅という言葉を耳にすることも多いのではないでしょうか。
これから家づくりをするにあたってZEHについて知っておきたいという方に、性能や種類、補助金についてわかりやすく解説します。

※こちらの記事は2023年8月28日時点の情報を元に作成しています。

ZEHとは

ZEH住宅の太陽光パネル

ZEHとは、net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、「エネルギー収支をゼロ以下にする家」という意味になります。経済産業省では以下のような定義になっています。

ZEHとは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一 次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」とする。

(引用元:ZEHの定義(改定版)<戸建住宅>|経済産業省 資源エネルギー庁

ZEHの条件を簡単にまとめると、家の外皮性能を国の定めた基準まで満たすことと、基準となる一次エネルギー消費量を定められた割合で削減すること、再生可能エネルギーの導入などが必要となります。
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ZEHの種類

ZEH住宅の種類

ZEHには条件などによって、さまざまな種類があります。一戸建てのZEHは以下の3つがありますので、それぞれの違いについて詳しく解説します。

  • ZEH
  • Nearly ZEH
  • ZEH Oriented

ZEH

ZEHとは、一次エネルギー消費量を断熱と省エネで20%以上削減できることに加え、再生可能エネルギー(太陽光パネルなど)の導入で一次エネルギー消費量を100%以上削減した住宅になります。

ZEH+

ZEH+とは、ZEHより省エネ性能が高い住宅になります。
一次エネルギー消費量を断熱と省エネで25%以上削減し、さらに太陽光パネルなどの再生可能エネルギーなどの導入で一次エネルギー消費量を100%以上削減することに加え、以下の項目を2つ以上クリアすることが求められます。

  • 外皮性能のさらなる強化
  • 高度エネルギーマネジメント(※)
  • 電気自動車を活用した自家消費の拡大措置

※ HEMS(Home Energy Management System)により、太陽光発電設備等の発電量等を把 握したうえで、住宅内の暖冷房設備、給湯設備、省エネ設備等を制御可能であること。
(引用元:ZEH+の「外皮性能の更なる強化」の暫定措置の今後の取扱いについて|資源エネルギー庁

Nearly ZEH

Nearly ZEH(ニアリー ゼッチ)とは、寒冷地や低日射地域、多雪地域の太陽光発電が難しいエリアに対応したZEHです。
一次エネルギー消費量を断熱と省エネで20%以上削減できることに加え、再生可能エネルギー(太陽光パネルなど)の導入で一次エネルギー消費量を75%以上100%未満削減できる住宅になります。

Nearly ZEH+

Nearly ZEH+とは、寒冷地や低日射地域、多雪地域の太陽光発電が難しいエリアに対応したZEHで、一次エネルギー消費量を断熱と省エネで25%以上削減し、さらに太陽光パネルなどの再生可能エネルギーなどの導入で一次エネルギー消費量を75%以上削減することに加え、以下の項目を2つ以上クリアすることが求められます。

  • 外皮性能のさらなる強化
  • 高度エネルギーマネジメント
  • 電気自動車を活用した自家消費の拡大措置

ZEH Oriented

ZEH Oriented(ゼッチ オリエンティッド)とは、都市部や多雪地域の太陽光発電が難しいエリアに対応したZEHです。

該当している地域に限り、再生可能エネルギー(太陽光パネルなど)の導入がなくても一次エネルギー消費量を断熱と省エネで20%以上削減していれば、条件を満たします。

Nearly ZEHは太陽光パネルの導入が必要ですが、発電量の目標が低めに設定されています。
ZEH Orientedは太陽光パネルを導入しなくても条件を満たせます。
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ZEH基準と種類
上の図のように、ZEHにはさまざまな種類がありますが、お住まいの地域や条件によって申請するZEHを選ぶことができます。
user02
ZEHの種類によって、受け取れる補助金の金額も異なるのでしょうか。
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そのとおりです。では補助金についても詳しく解説いたします。
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補助金の種類

屋根の上の太陽光パネル

ZEHは、地球温暖化対策として経済産業省が推進を行っているもので、基準に適合した住宅に対して補助金制度を導入しています。

補助金については、ZEH補助金のうち、新築の注文戸建住宅を建てる際に利用できる事業をご紹介します。

こどもエコすまい支援事業

こどもエコすまい支援事業は、子育て世帯・若者夫婦世帯が、省エネ性能の高い新築住宅の取得や、既存住宅の省エネ改修などに対して支援を行なっています。
それにより、2025年のカーボンニュートラルの実現を図ることを目的としています。

新築の注文住宅の場合は、証明書等により高い省エネ性能(ZEHレベル)を有することが確認できることが条件となっています。
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対象:ZEH
補助額:100万円/戸

その他の条件については、こちらからご確認ください。

戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス化等支援事業

戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス化等支援事業の目的は以下の通りです。

経済産業省、国土交通省、環境省が連携し、将来の更なる普及に向けて供給を促進すべきZEH(次世代 ZEH+、超高層集合住宅)、中小工務店が連携して建築するZEH(ZEHの施工経験が乏しい事業者に対する優遇)、引き続き供給を促進すべ きZEH(注文住宅、建売住宅、低層・中層・高層集合住宅)の促進支援を進めていく

引用元:令和4年度・令和5年度戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス化等支援事業 公募要領

交付対象となるのはZEH、ZEH+、ZEH Oriented、Nearly ZEH、Nearly ZEH+の新築注文戸建て住宅になります。
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対象:ZEH、ZEH+、ZEH Oriented、Nearly ZEH、Nearly ZEH+
補助額:定額55万円/戸(ZEH、ZEH Oriented、Nearly ZEH)、定額100万円/戸(ZEH+、Nearly ZEH+)

その他の条件については、こちらからご確認ください。

また、最近は県が実施しているZEH補助金もあります。新潟県では独自の取り組みで以下のような補助金がスタートしました。
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新潟県版雪国型ZEH

新潟県の気候に適したより高い断熱性能を持つ住宅が申請できる補助金です。
国の補助金よりも条件が厳しく、以下の内容になります。

  • 断熱性能はHEAT20の基準のG1以上とする
  • 気密性能基準はHEAT20で推奨されているC値1.0以下とする
  • 太陽光発電設備について、設置可能な場合は原則導入するものとする

補助額:定額65万円/戸

通常のZEHの補助金は55万円なので、補助額が10万円多くなりますが、性能をより高める必要があります。
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たくさん補助金があることがわかりましたが、条件に該当する場合、複数の補助金を申請することは可能なのでしょうか?
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併用できるかどうかは補助金によって異なるため、確認が必要です。
また、金額的メリットと性能的なメリットのどちらに重点を置くかによっても、補助金を申請する判断基準が異なります。
前者の場合は、太陽光パネルを設置する費用だけで補助金額を上回るので、初期費用だけみれば金銭的メリットはありません。
後者の場合は性能を上げることが目的なので、少しでも補助金がもらえるとメリットがあると思います。
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補助金申請の注意点

補助金

補助金は無くなり次第終了

補助金は採用枠に上限があるため、複数応募があった場合は無くなり次第終了となります。申請の先着順となっているため、なるべく早めに申請することが重要です。

公募スケジュールとあわせて申請する補助金を選ぶようにしてください。
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着工から完了までのスケジュールに縛りがある

補助金を利用する場合、着工や完了の時期についても配慮が必要になります。
採択されるまでは着工できない場合があったり、完了報告までの期限が決められているなど、打ち合わせや工事のスケジュールに影響があることについて事前に把握しておきましょう。

申請する補助金の実施期間と、契約する住宅メーカーの工期に空きが合わない場合、採用できる補助金が限定される場合があるので注意してください。
user02
申請時期だけではなく、住宅メーカーの工期が対応できるかどうかという点も注意しなくてはいけないんですね。
user03

住宅メーカーに登録が必要

補助金を申請する際、住宅メーカーや設計者が「ZEHビルダー」あるいは「ZEHプランナー」に登録されている必要があります。
また補助金の申請にはさまざまな手続きが必要となるため、補助金申請に慣れている業者を選ぶことも大切です。

ステーツは「ZEHビルダー」、「ZEHプランナー」に登録されており、申請の実績も豊富ですので安心してお任せください。
user02
高性能な住宅を作りたいと思っていますので、可能な範囲内で補助金も申請したいです。そのためには、しっかり情報収集してから家づくりを行いたいと思います。
user06

まとめ

ZEHといってもたくさんの種類があります。施工する地域や条件によって、申請できる補助金も異なりますので、まずは専門的な知識を持った施工業者に相談することをおすすめします。
性能と予算、実現したい間取りなど、総合的に考えてどんな家をつくるのか検討することが重要です。

住宅性能は、住んだ後の光熱費や維持費にも影響があります。
ステーツではお客様のご要望を叶えるため、長期的な視点で家づくりをサポートいたします。
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展示場では、無料でプランニングのご相談も承っております。
まずはお気軽にご来場ください。

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ステーツ暮らしのアドバイザー
一級建築士や一級施工管理技士、インテリアコーディネーターなどのステーツの専門家が、家づくりにまつわるお役立ち情報や、みなさまの不安・疑問にお応えします。 注文住宅に数多く関わらせていただいた専門家の視点で、実際のステーツの事例とともに、家づくりに関するアドバイスをご紹介します。