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家づくりコラム

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注文住宅は土地探しが重要!理想の家を建てるポイントやコツを紹介

注文住宅と聞くと、オーダーメイドの家づくりで建物の間取りや内装に目が行きがちですが、実は土地探しも同じくらい重要です。

注文住宅は自由度の高さが魅力ですが、理想の住宅は土地探しがうまくいかないことには実現できません。この記事ではこれから注文住宅をご検討の方に向けて、土地探しのポイントやコツをご紹介します。ぜひご覧ください。

注文住宅での土地探しで何に気をつけたらいいの?
土地探しのポイントは何があるんだろう?

注文住宅用の土地探しはどんな流れで進めるの?
理想の条件で家づくりを進めるコツって何があるのかな?
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理想の家を建てるには土地の形状や地盤状況など多くのチェックポイントがあります。
多くの方にとって家づくりは一生に一度です。後悔しないためにも、この記事で紹介するポイントやコツを参考にしてみてくださいね。
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注文住宅の建築では土地探しが重要な理由

注文住宅での建築では土地探しが重要です。その理由は次の通りです。

・土地によって建てられる建物が違うから
・土地によって資産価値が変わるから
・土地の価格によって家づくりの総費用が変動するから

以下で理由を詳しく解説します。

土地によって建てられる建物が異なる

同じ大きさの土地でも、建てられる建物の大きさは異なります。どれくらいの大きさの建物を建てられるかは、立地条件やエリアによって決まっているからです。

その基準となるのが「建ぺい率」と「容積率」。それぞれ次のような意味があります。

建ぺい率:敷地面積に対する建築面積の比率
容積率:敷地面積に対する建物の延べ床面積の比率

建ぺい率・容積率の詳細は後述します。

理想の家づくりを実現するには、お客様がご検討中の土地でどのような広さの建物を建てられるか、正しく把握しなければいけません。

面積の他に、斜線制限による住宅の高さ制限に関しても注意が必要です。

斜線制限とは、道路境界線や隣地境界線からの距離に応じて、建築物の各部分の高さを制限することです。道路や隣地の採光、通風を確保するために設けられた規則・制限です。

例えば、家の前面道路が狭い場合、道路の日照・通風を確保するために道路斜線制限によって高さが制限される可能性があります。また、北側斜線制限のあるエリアでは、北側隣地の日照を確保するために、斜線制限を受ける可能性があります。

斜線制限がある地域では、建物の高さを抑える、境界線から離すなどの対応が必要です。

知識がないまま時間と手間をかけて土地を選んだとしても、思い描いていた家とは違う間取りしか実現できない恐れも。希望にマッチした家づくりを進めるためには、土地探しをおろそかにしてはいけないのです。

立地で資産価値が大きく異なる

立地は不動産の価値を決める要素の一つです。

築年数が経つにつれて、建物は劣化するため、資産価値も徐々に下がります。しかし土地そのものの価値は変動しにくいため、立地が良ければ高い資産価値がつく場合があります。

立地の資産価値を決める要素は沿線・駅など交通アクセスや買い物・通勤・通学の利便性、治安や医療体制など様々です。

特に駅近エリアは需要があることに加え、希少性が高いため、不動産の価値が下がりにくいと言われます。街とエリアの魅力の将来性も加味しつつ、土地の資産価値を吟味すること、そして不動産の売却を想定した出口戦略を考えることは、資産価値を維持するうえで欠かせません。

土地の価格によって総費用が大きく変動する

土地の価格によって、注文住宅でかかる総費用は大きく変わります。

例えば、土地の形状によって、土地の購入費用は変動します。住宅を建てるために売り出されている土地の形状は、正方形や長方形に整えられている土地だけではありません。三角形やL字型、アルファベットのPのような形をした旗竿地(はたざおち)など、その形状は様々です。

正方形や長方形に整えられていない土地は建物を建てにくいため、家づくりを検討している人たちからはあまり人気は高くありません。しかしその分、四角い土地と比べると、人気エリアの土地であっても、坪単価は安い傾向にあります。

不整形地の価額(評価額)は、整形地の価額に「不整形地補正率(0.60~1.00)」をかけて算出します。つまり、最大で整形地の40%ほど低い評価になるのです。

土地にかかる費用を賢く抑えられえれば、建物に予算をまわしたり、総費用を抑えたりなどが可能です。

理想の家を建てるための土地探しのポイント11選

土地探しではいくつかチェックすべきポイントがあります。以下では特に押さえておきたい点を紹介します。

用途地域

用途地域とは、計画的な市街地を形成するために、用途に応じて13地域に分けられたエリアです。例えば、行政が住宅を建てる地域と想定した区域は次の8地域を指します。

※参考:用途地域|国土交通省

これらの住居系の用途地域は住環境が優先されており、落ち着いた環境で暮らせるのが特徴です。一方で商業系や工業系の用途地域は、振動や騒音などを確認したうえで選ぶ必要があります。用途地域は自治体の窓口やホームページ、ハウスメーカーなどで確認可能です。

その他、下記3つの用途地域でも住宅の建設が可能です。

この3つの用途地域は斜線制限や建ぺい率の規制が先で述べた8つの地域と比べて緩い点が特徴的です。また、住居系の地域と比べて地価が低い傾向にあります。

建ぺい率・容積率

先で述べた通り、土地によって建てられる建物の大きさは異なります。その基準となるのが「建ぺい率」と「容積率」です。これら2つは次のような計算式で算出可能です。

建築面積とは建物を真上から見たときの面積のことです。

広い土地が見つかったとしても、建ぺい率・容積率によっては希望に沿った建物が建てられない可能性があります。その他にも土地には様々な制限があるので、まずは対象エリアを熟知している不動産会社やハウスメーカーに相談してみましょう。

土地の形状

土地の形状は次の通り「整形地」と「不整形地」の2つに分けられます。

整形地:形が整っており、傾斜などもない土地
不整形地:形が整っていない形状の土地

整形地は住宅を設計する際、自由度が高い土地です。

一方、不整形地は敷地が大きければ建物の自由度は損なわれないものの、土地にデッドスペースが生まれてしまう点がデメリットです。そのため、どうしても余った空間ができてしまいます。

車置き場として使用できればいいのですが、場合によっては車を置ける広さに満たないデッドスペースができてしまうことも。また、狭小地では建物の一部が斜めになるなど、室内にもデッドスペースができる可能性があります。

なお、建築費の観点からいうと、線・直角の柱や壁で構成された四角形に近いシンプルな建物ほど、施工の手間が省け、費用を抑えられます。

前面道路の幅員

前提として、道路に2メートル以上接していない土地は基本的に建物を建てられません。これは建築基準法で定められたルールであり、そのような土地は「再建築不可物件」と呼ばれています。

また、前面道路の幅員が4メートル未満の場合は、敷地の一部を道路として提供するために、道路境界線を後退(セットバック)させる必要があります。土地の広さが十分だとしても、セットバックによって建てられる建物が小さくなる場合もあるため、注意しましょう。

なお、雪国では除雪の際に道路の脇に除雪された雪が残るため、住宅地周辺の道路は1台の車しか通れないような幅になることがあります。

雪の降らない・積もらない地域から引っ越してきた方にとっては、冬場の道路は狭くて不便に感じるかもしれません。反面、除雪がしっかりされている大通り沿いは騒音やプライバシーなどの問題があるため、家族で何を優先するかを話し合いましょう。

消雪パイプなどの融雪装置が整備された道路では狭い道路でも快適に過ごせます。しかし、装置の維持管理費をその地域で折半したり、設備にかかる費用がランニングコストになったりするため、土地を選ぶ際に見極めが必要です。

高低差・擁壁

土地の高低差が激しいと、家を建てる際に盛土工事や擁壁工事が必要な場合があります。

例えば土地が道路や隣地よりも低いと、豪雨によって浸水するリスクが高まるため、盛土や基礎を高くするなどの対策が必要です。

一方で道路より極端に高い土地や傾斜地では、崩れないように斜面を安定させる擁壁工事をします。擁壁がすでにある土地の場合、法令上の基準をクリアしているかどうかを確認します。基準を満たしていない場合、修繕費用など、追加費用がかかる可能性があるため注意が必要です。

土地選びの際は崖崩れや土砂災害が起きそうな場所がないか、慎重に判断しましょう。

地盤

建物を安全に建てるためには地盤の強さが大切です。しかし、地盤調査は住宅の間取りや配置が決まってから調査をするため、事前調査はできません。

土地の状況はハザードマップや昔の地図などを調べる必要があります。なお、ステーツでもハザードマップや昔の地図はお出しできます。

田や畑だった場所の埋め立て地や盛り土した場所、海抜の低いエリア、河川の近くなど、地盤が軟弱な土地に家を建てる際には地盤改良工事をしなければいけません。工事には数百万円の費用がかかる可能性があります。

高さ制限等

高さ制限とは土地に建てる建物の高さの上限を制限する決まりです。用途地域や都市計画法などでその上限が決まっています。

例えば、第一種低層住居専用地域や第二種低層住居専用地域内では、高さの上限が10メートルまたは12メートルと定められています。用途地域ごとにどのような高さ制限があるか知ることが大切です。

雪国の中でも豪雪地帯に入るエリアでは1階は全て車庫で玄関は2階、2階〜3階で居住するといった、高床式の住宅を建てる場合があります。

その場合は必然的に建物が高くなります。道路斜線制限や北側斜線制限等の高さ制限を考慮した設計が必要です。

日照・通風

土地の日当たりや風通しの良さも土地選びでは重要です。日射角度は東西南北で変わりますが、南向きの家ほど日当たりが良く、人気があります。

ただし、日当たりと方角の関係は絶対的なものではなく、設計によっては「南向きなのにカーポートで日差しが遮られてしまう」「北向きなのに設計によって日当たりが非常に良かった」といった事例もあります。

間取りがどの方角に位置するかイメージしにくい場合は「○○向き=道路が付いている方角向き」とみなして、日当たりを確認してみてください。

風通しが良い土地は換気がしやすく、家の中に湿気がたまりにくくなります。また、近くに雑木林や竹林などがあると風通しが悪くなるため、現地で実際の様子を確認しましょう。

土地の水はけの良さもチェックポイントです。晴天時にはわからないので、雨天時に側溝のや付近の水溜まりの状況を確認する必要があります。

生活インフラ

上下水道・ガス・電気などの生活インフラが敷地内のエリアに引き込まれているか確認しましょう。

生活インフラの整備状況は、前に建っていた住宅や地域の特性などによって異なります。例えば、以下のとおりです。

・前に建っていた住宅がオール電化:ガス管が引き込まれていない
・下水道の整備がない地域:汚水を排水する浄化槽の設置が必要
・都市ガスがない地域:コストの高いプロパンガスの使用が必要

インフラが整備されておらず、離れた場所にある管から延長する場合は、引き込み工事や延長管工事の費用がかかります。そのため、住宅購入のコストを抑えたい方は、極力引き込み済みの土地を選びましょう。

ただし、下水は受益者負担金(㎡あたり数百円:自治体の設定による)を支払えば、自治体が引き込んでくれるケースが多いです。

都市ガスも同様に負担金を支払えば引き込みをしてくれます。

周辺環境

生活する中で、土地の周辺環境は住みやすさに影響する重要なポイントです。現地に足を運んで、次の点を確認しましょう。

狭い道路でも、すぐに大通りに出られる場合は利便性にさほど影響しません。ただし大通りから距離がある場合は、雪による幅員現象や車のすれ違いのやり取りが発生しやすくなります。

ハザードマップ

ハザードマップとは台風や大雨、地震などの災害が発生した際にどこにどのような危険があるか、自然災害の被害を予測して被害範囲を色分けした地図です。ハザードマップは市区町村の窓口やホームページで誰でも確認できます。

家族が長く安心・安全に暮らすためにも、家を建てる予定の土地周辺の災害リスクをチェックする必要があります。例えば地震に関するリスクは「地盤の固さ」、水害に関するリスクは「土地の高さ」から判断できます。

売買契約締結時にも重要事項説明でハザードマップの説明があります。しかし土地探しの段階で調べておくと安心です。

注文住宅の土地探しの流れ

注文住宅では以下の流れで土地探しを進めます。

住みたいエリアを決める

土地を選定するために、まず住みたいエリアを決めます。通勤・通学、生活の利便性など様々な点を考慮しながら、大まかなエリアを絞りましょう。

希望条件や予算を整理する

土地に求める希望条件やかけられる予算を洗い出します。土地探しの前段階でしっかりと資金計画を立てることが大切です。予算は最大限だせる金額ではなく、建物にかかる予算を差し引いた額にしなければ、計画していた建物が建てられない状況になります。

ハウスメーカーに相談する

希望条件や予算の整理ができたら、次はハウスメーカーに相談しましょう。ハウスメーカーに相談することで、建て方や予算など、総合的な観点からお客様に適した土地探しが実現できます。

なお、相談する際に予算や条件を決めていると、より具体的な相談ができます。予算内で希望にマッチした土地を探してもらえるよう、明確な基準を用意して相談に進みましょう。

実際に土地を見学する

いくつか候補となる土地を選んだら、必ず現地に足を運んで実際の様子を確認しましょう。インターネットや販売図面でも土地の情報はわかります。

しかし周辺環境や日照・通風などは実際に足を運ばなければ正確に把握できません。現在、まだ前の建物が建っている状態の土地を購入する予定の場合も、できる限り土地全体を見せてもらいましょう。

土地の売買契約をする

土地の契約の前に、購入予約を行います。購入予約とは「物件を購入したい」という意思表示です。購入予約では買付証明書等を提出し、買うことを前提とした仮押さえをします。

仮押さえ期間は1週間~2週間程度です。その間に間取りの検討や融資の事前審査を行うことで、契約できる裏付けを行います。

その後売買契約に進みます。土地の契約では通常、手付金が必要です。住宅ローンは建物の引き渡しの際に融資が実行されるため、土地契約時は住宅ローンが使えません。とはいえ、多くの方にとって土地の代金全てを自己資金で賄うのは現実的ではないでしょう。

そこで、土地の購入代金はつなぎ融資を受けて支払うことが一般的です。つなぎ融資は住宅ローンより金利が高くなりますが、住宅ローンが下りた後すぐ完済できるため、借入期間が短く、負担はそれほど大きくありません。

なお、住宅ローンの事前審査では建物の見積もりも必要になるため、土地探しと並行して、建物プランを決める必要があります。

具体的な建物プランは、商品カタログ(無料)にてご確認ください。

土地購入後の流れ

土地購入後は以下のような流れで進みます。

建築請負契約・住宅ローン審査

プラン内容の最終確認ができたら、建築工事請負契約を締結します。建築工事請負契約には費用の総額や支払い時期、工事のスケジュール、キャンセル時の違約金の取り決め、保証、アフターサービスに関する取り決めなどが記載されています。

建築工事請負契約を締結し、建築許可が下りたら、次は住宅ローン審査です。無事に本審査に通ったら、金融機関と住宅ローンの契約を結びます。

着工

建設工事費用代金として工事費用全体の40%の支払いが必要です。なお、ステーツでは、下表のように支払いが複数回に分かれています。

完成・引き渡し

家が完成したら建築確認で申請した通りの内容で建てられているか、完了審査を受けます。問題がなければ、検査済証が発行されます。

引き渡す前には問題点や設備の不具合などがないか確認が欠かせません。ステーツでは社内検査を実施し、品質基準をクリアしているか、安全に問題はないかなどをチェックしています。

理想の条件で注文住宅を建てるコツ

注文住宅で理想の条件を叶えたい方は、信頼できる実績豊富なハウスメーカーや工務店をできるだけ早く見つけることが大切です。以下では押さえておきたいコツを紹介します。

ハウスメーカーはなるべく早く探す

土地探しと同時、もしくは土地探しより先に注文住宅を依頼するハウスメーカーを探しましょう。建物全体の予算が決まらないと、土地にどれくらいの予算をかけられるか決めにくいからです。

ステーツでは、イチから家づくりをサポートさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

土地探しの後にハウスメーカーや工務店に相談しても、予算が合わなかったり、購入した土地で理想の家づくりが実現できなかったりする可能性があります。

スムーズに住宅建築を進めるためにも、ハウスメーカーや工務店はなるべく早く探しましょう。

対象エリアを熟知した不動産会社・ハウスメーカーに相談する

不動産会社・ハウスメーカーによっては土地探しに対応していない、もしくは得意ではない会社もあります。対象エリアを熟知していない業者に依頼した場合、最新の土地情報をもっておらず、良い土地が見つかりにくいかもしれません。

例えば土地探しを得意とするハウスメーカーには次のような特徴があります。

・系列の不動産会社がある
・土地探しに積極的

土地から探して家を建てる場合は時間も労力もかかります。対象エリアを良く知っている、土地探しに強い不動産会社・ハウスメーカーを選び、スムーズで無駄のない家づくりを進めましょう。

土地形状が複雑な場合は実績豊富なハウスメーカーに依頼する

延べ床面積:32.19坪
敷地面積:49.78坪

今まで様々な土地に家を建てているハウスメーカーなら、理想の条件で家を建てられる可能性が高まります。ステーツでは上記のような少し特殊な土地でも、建物がいびつな形になるのを避けてコストを抑えたり、土地を有効活用するために駐車場を2箇所設定したりと、特徴をうまく活かしながらお客様の希望に沿った家づくりが可能です。

少し特殊で安い土地を活用して家づくりを進めたい方は、実績豊富なハウスメーカーに依頼するのがおすすめです。

まとめ

土地によって建てられる建物は変わってきます。立地によって資産価値やかかる総費用が大きく変わるため、戦略的に土地探しをすることが大切です。

この記事で紹介したポイントや流れなどを参考に、後悔のないマイホームづくりを進めていきましょう。

ステーツではプランナーがご家族一人ひとりのお気持ちに寄り添って、ご希望に沿った土地探しをサポートいたします。ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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ステーツ暮らしのアドバイザー
一級建築士や一級施工管理技士、インテリアコーディネーターなどのステーツの専門家が、家づくりにまつわるお役立ち情報や、みなさまの不安・疑問にお応えします。 注文住宅に数多く関わらせていただいた専門家の視点で、実際のステーツの事例とともに、家づくりに関するアドバイスをご紹介します。