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家づくりコラム

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平屋×スキップフロアの魅力とは?費用やメリット・デメリット、間取り事例を紹介!

遊び心や空間の広がりを演出できる「スキップフロア」。ワンフロアで暮らしやすい平屋住宅に取り入れると、デザイン性と機能性を両立した住まいが実現します。

本記事では、平屋とスキップフロアを組み合わせた住宅の魅力や、採用する際に知っておきたい費用の目安、メリット・デメリットを解説します。実際の間取り事例も紹介していますので、参考にしてみてください。

平屋×スキップフロアの家づくりとは?

平屋は1階建ての建物。「階段がないので生活動線がスムーズになる」と、子供から高齢者まで幅広い世代に人気です。

しかし、平屋は面積に限りがあるため、空間の使い方が重要になります。そこで活躍するのが「スキップフロア」です。

スキップフロアとは、床の高さをずらすことで空間に段差をつけ、居住スペースを分ける設計手法です。

平屋にこの仕組みを取り入れることで、1つの階でも異なる高さのスペースを作れるので、収納や趣味の部屋、仕事スペースなど、多目的に使えます。

平屋でスキップフロアを作る際の費用と相場感

ステーツでは、スキップフロア付きの平屋をご検討いただくお客様から「どれくらい費用がかかるの?」というご質問をよくいただきます。

正直なところ、広さや階段の数、フロアを上げるか下げるかによってコストは大きく変わるため、「1坪いくらです」とは一概にお伝えできません。

ですが、私たちの施工実績から見ると、通常の平屋に比べておおよそ100万円〜200万円の追加費用がかかるケースが多くなっています。

さらに、スキップフロア、特にダウンフロアを採用する場合は、断熱性能にもご注意いただきたいポイントがあります。

ダウンフロアとは、床の一部を周囲よりも一段低く設計することで、空間に変化を持たせ、開放感や用途の幅を広げる工夫の一つです。

最近の新築住宅では断熱性が重視されており、ダウンフロア部分だけでも基礎断熱が必要になるため、その分のコストが追加されます。

ですので、ステーツではまずご予算のイメージを明確にしていただき、そのうえで設計士とアイデアを出し合いながら、無理のない最適なプランを提案しています。気になることはどんな些細なことでも、ぜひご相談ください。

平屋でスキップフロアを作るメリット

平屋でスキップフロアを作ると、どのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットを解説します。

メリット1:開放的な空間設計(天井高を活かせる)

平屋の魅力は、ワンフロアで完結するシンプルな生活動線ですが、「空間の広がり」を感じにくいといった声もあります。そんなときに効果的なのがスキップフロアの導入です。

スキップフロアは、段差を使って空間をゆるやかに分けるため、壁を建てずにエリアを区切れるため、視線が奥まで抜けやすくなります。

さらに、その段差を利用して吹き抜けや高天井を設ければ、縦方向の空間も活かせるようになり、床面積以上の開放感を得られるのです。

メリット2:空間を有効活用できる(収納や書斎の確保)

平屋にスキップフロアを取り入れると、建物自体の高さを活かして、床下や天井付近に新しいスペースをつくることが可能です。

これにより、収納スペースを増やしたり、ちょっとした書斎や趣味部屋を確保したりするなど、空間の活用の幅がグッと広がります。

この特徴は特に、敷地が限られている場合や、コンパクトな平屋を希望している方にとってメリットです。

ただし、設計には少し注意が必要です。例えば天井高が1.4m以上の場合「2階建て」として扱われてしまうため、固定資産税が課税される可能性があります。
ステーツでは、こうした法律や税金面も考慮したうえで、使いやすくて暮らしやすいスキップフロアの提案を行っています。ご希望に応じて、収納力と快適さを両立するプランを一緒に考えていきましょう。

メリット3:デザイン性が高い

スキップフロアに高低差をつけると、単調になりがちな平屋の空間に奥行きが生まれ、視線の抜けや開放感を演出できます。

例えば、リビングとダイニングの間にわずかな段差を設けるだけで、同じ空間にいながらも用途や雰囲気を自然に分けることが可能です。仕切りを使わずにゾーニングできるため、閉塞感のない、スタイリッシュな空間が実現します。

また、段差を活かした造作家具や照明の配置も、スキップフロアならではの楽しみ方。住む人の個性やこだわりを反映しやすく、デザイン性の高い住まいを求める方にとっても魅力的な住まいです。

平屋でスキップフロアを作る際のデメリット

平屋のスキップフロアを作る際には、メリットだけでなく、デメリットもあります。主なデメリットを解説します。

デメリット1:建築費用が高くなりやすい

スキップフロアは空間を立体的に活かせる魅力的な設計ですが、その分、どうしても建築費が高くなる傾向があります。

階段や段差といった通常の平屋にはない要素を多く取り入れるため、必要な資材や工事の工程が増えるからです。

また、床面積が上下にずれることで実際の床の広さが増え、物理的に使う材料の量も増加します。

さらに、スキップフロアは見た目のデザイン性だけでなく、実用性や安全性も求められるため、設計段階での調整が非常に重要です。

特に「耐震等級3」を目指す場合には、スキップフロアによる構造の変化をしっかり計算し、緻密な設計が必要になります。その分、設計にかかる時間もコストも多くなる点に注意が必要です。

ステーツでは、お客様のご予算やご要望に合わせて最適なプランを提案していますが、「建築費を抑えたい」という方には、この点をしっかりご説明したうえで慎重にご判断いただくようにしています。

デメリット2:階段の負担(高齢になったときの問題)

スキップフロアのある平屋は、空間に変化があっておしゃれで楽しい反面、バリアフリーの考え方とは逆の構造になります。

段差や階段が増えることで、将来、足腰が弱ってきたときに生活動線が辛く感じられるかもしれません。

寝室やリビング、お風呂、トイレなど、毎日必ず使う場所に段差があると、つまずきや転倒のリスクが高まります。

若いうちはまったく気にならないかもしれませんが、年を取ってから「こんなに段差が多いとは思わなかった」と感じる方も少なくありません。

また、段差が多いと掃除もしにくくなります。ロボット掃除機も段差を越えられないため、掃除の手間が増えるという点も意外と見落とされがちです。

デメリット3:設計力によって住み心地に差が出る

スキップフロアは、空間に変化を生み、デザイン性や機能性を高める魅力的な手法ですが、その良さを最大限に活かせるかどうかは、設計者の腕にかかっています。

現在はプレカット技術が進んでおり、大工の施工精度は安定しています。そのため、施工そのものよりも、「どう設計するか」が快適な住まいづくりを左右するポイントです。

設計者が立体構造への理解が浅いと、「段差はあるのに開放感がない」「見た目はいいけど住みにくい」といった失敗に繋がることがあります。動線や使い勝手にこだわるなら、スキップフロアの施工実績が豊富な会社を選ぶことが重要です。

また、スキップフロアは耐力壁が少なくなりがちで、耐震性の確保が難しいという点も注意が必要です。設計の際は、壁の量を簡単に計算するだけでなく、「許容応力度計算」といった詳細な構造計算が推奨されます。

ステーツでは、構造面・デザイン面の両方に精通した設計者が対応し、お客様のご要望に沿った提案を行っています。施工事例や家づくりの考え方も紹介できますので、まずはお気軽にご相談ください。

平屋×スキップフロアの施工事例と間取り

ここからはステーツの平屋×スキップフロアの事例と間取りを紹介します。ぜひ家づくりの参考にしてください。

事例01:家族の繋がりを感じられる開放的な平屋

面積(坪数):31.9坪
家族構成:夫婦+子供2人

モダンでスタイリッシュな31坪の平屋に、ロフトやヌック、中庭までついた、開放感たっぷりな住まいです。

リビングの中心にはスキップフロアを取り入れ、ヌックやロフトで高さに変化をつけることで、家族がそれぞれの場所にいながらも自然と繋がり感じられる空間となっています。

縦長の敷地を活かして、寝室と子供部屋の距離感にも配慮しているため、暮らしやすさも抜群。吹き抜けを見下ろせるロフトや、座って落ち着けるヌックなど、「快適な居場所」が家中にあります。

事例02:ロフトと小屋裏収納のある平屋

面積(坪数):30.04坪
家族構成:夫婦+子供2人

開放感のあるロフトが特徴的なこちらの平屋は、空間を立体的に使うことで、コンパクトながらも広がりを感じる設計となっています。

リビングの上部に設けられたオープンなロフトは、家族の気配を感じながらも自分時間を楽しめる場所。勉強や読書、ちょっとした作業にもぴったりなフリースペースです。

また、屋根裏には小屋裏収納も設けられており、季節家電や大きな荷物など、普段使わない物をしまっておけるので、生活空間はいつでもスッキリ。採光や通風を考慮した設計で、どちらの空間も快適に使えるよう工夫されています。

ロフトと小屋裏収納、それぞれの役割を上手に分けた、暮らしやすさを大切にした住まいです。

事例03:開放感と落ち着きを両立した平屋

面積(坪数):38.62坪
家族構成:夫婦+子供2人

ワンフロアで暮らしが完結する平屋に、廊下を使って各部屋をゆるやかに分けた事例です。

家族それぞれのプライバシーを守りながら、ちょうどいい距離感で心地よく暮らせる間取りになっています。

LDKには、くつろぎの和室とともに、リビングとつながる畳コーナーを設け、座ってくつろいだり、子供が遊んだりと、自由に使えるスペースに。

玄関前のカバードポーチが印象的なカリフォルニアスタイルの外観と、屋根の高さを活かした開放感のある室内も魅力です。

さらに、リビングの上部にはスキップフロアを設けており、勉強用の子供部屋やパソコン作業の場としても活躍。家族みんなが自然と集まり、思い思いの時間を過ごせる、居心地のよい住まいです。

まとめ

平屋とスキップフロアを組み合わせることで、暮らしやすさと空間の工夫を両立した住まいを実現できます。シンプルな生活動線に加え、収納や趣味のスペースとしても活用できる、立体的な空間デザインは、ご家族それぞれのライフスタイルにフィットしやすい点が魅力です。

「平屋にもっと自分たちらしさを加えたい」とお考えの方は、平屋づくりの実績が豊富なステーツにぜひご相談ください。まずはカタログをお取り寄せいただき、理想の住まいに近づく一歩を踏み出してみませんか。

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ステーツ暮らしのアドバイザー
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